オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2017年08月05日

伊佐山紫文12

 もう7、8年前、知人の娘さん(あの時小学校二年生だったか)と、妖怪と幽霊の違いについて議論したことがある。
 そこにいた私以外の大人たちは「何をバカバカしいことを、そんな真剣に」という態度だったのだが、私と娘さんとは本気で真面目に話し合っていたのである。
 結局、娘さんが言いたかったのは、妖怪はヒト以外の、動物学によって認識さるべき生き物であるのに対し、幽霊はヒトのなれの果てである、と。
 妖怪は身体を持った物理的存在であるのに対し、幽霊は身体を亡くした精神的存在である、と。
 自分一人でたどり着いた、この結論を、娘さんは拙い語彙で一生懸命伝えようとするのだが、おそらく私以外の大人は、その時まで、誰一人まともに聞いてはくれなかったのだろう。
 バス停まで送っていき、バスに乗り込む、その別れ際、娘さんは泣き出した。
 また会いたい、また会おうね、と。
 結局、まだ会えてはいないのだけれど、利発な子供はどこでもそれなりに不幸なのだなと、今どうしているのかなとは思っている。
 で、神戸大丸で開かれている、
『追悼水木しげる ゲゲゲの人生展』
 に行ってきた。
 水木しげる先生と言えば『ゲゲゲの鬼太郎』などが代表作に挙げられるのだろうが、私にとっては何と言っても、種々の妖怪図鑑だった。
 版を重ねているからいつのものかは分からないが、父親の買ってきた大人の妖怪図鑑は何度も何度も、数え切れないほどページを開いた。
 昆虫図鑑や魚類図鑑と同じくらい。
 私にとっても妖怪は、まさに動物学によって認識さるべき何かだった。
 ちなみに水木しげる先生のペンネーム「水木」は、神戸の「水木通」に由来する。
 ここで若い頃「水木荘」を営んでいたことから。
 こういうことも、神戸の人はもっと大事にして欲しいなぁ。

 

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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