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2018年01月01日

伊佐山紫文113

 ハリウッドの映画・ドラマで言うところの、サイコパスとか、ソシオパスとか、いわゆる反社会性パーソナリティ障害を持った人間が、この世には一定の割合で存在している。
 私自身、そのことは身にしみて分かっていて、だから、少しでもアブナイと感じたら避けているのだが、そのアブナサはなかなか人に説明できるものではない。
 特にその連中に飲み込まれている人間を説得するのは容易ではなく、つい面倒だと思って言われるがままにしてしまう。
 で、とんでもないトラブルに巻きこまれたあとで、
「あれほど言っただろ! あれはアブナイ奴なんだから」
 と言うしかない。
 心理学的には、サイコパスは生得的(遺伝)、ソシオパスは後天的(環境)と言われているのだが、私の考えは少し違う。
 社会性というのは、私が思うに、ホモ・サピエンス(現生人類)が生き延びるために獲得した性質であって、これが無いためにホモ・エレクトゥスは滅んだ。
 ホモ属の、これだけ巨大化した脳を機能させ続けるには膨大なカロリーが必要で、それを恒常的に得るためには、助け合い、エサの分け合い、すなわち高度な社会性が必要だった。
 個人や家族ではこの巨大化した脳を支えるのは不可能だったのだ。
 たとえば、遺伝的に人間にいちばん近いとされるチンパンジーでも、決してエサを他個体に与えようとしない。
 徹底的な個人主義であり、だから脳は大きくなれない。
 高度な社会性もない。
 おそらくホモ・エレクトゥスもこんな感じで、ホモ・サピエンスから見ればサイコパスやソシオパスだったろう。
 ただし、霊長類の進化の過程から見れば、チンパンジーの方が正統であり、サイコパスやソシオパスはサル社会では全くの正常である。
 高度な社会性を身につけ、ものすごい体脂肪(サルの中で10%を越える体脂肪を持つのはヒトだけである)で脳を支えているホモ・サピエンスの方が異端なのである。
 だから、ある人間がサイコパスやソシオパスだと感じたら、こいつは旧世界のサルだとして避けるのが正しいホモ・サピエンスの行動なのだ。
 ただし、これは強調しておかなければならないのだが、我々にも旧世界のサルの心情が残っており、反社会的な個人主義に魅力を感じてしまう。
 ハグレ猿や一匹狼に共感したり、しきたりに息苦しさを感じるのも、我々の中に旧世界のサルが生き残っている故だろう。
 だから、サイコパスやソシオパスも子孫を残せる。
 まあ、とにかく、この現代社会でトラブルを避けようと思ったら、ホモ・エレクトゥスを避ける。
 あと100万年もすれば滅びてしまう連中なんだから。
 でも、そこに残ってる社会はきっと息苦しいほど高度に社会化されてるんだろうな。
 と、旧世界のサルは思ってしまうのだった。

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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