オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2019年01月10日

伊佐山紫文267

 年末に香川の高松へ旅行した。
 前に訪れたのは、三冊目の本を出した頃で、講演というか、学習会の講師で行ったのが最後だから、もう20年以上も前のことである。
 関西から四国は、近いようで、なかなか足は向かないものだ。
 思えば、初めて高松に行ったのは学生の頃、学会での発表だった。
 学会と言っても、四国だけの集まりで、まあ、学芸会みたいなものだった。
 それでも学会デビューだった私は、それなりに緊張し、それなりにがんばった。
 それはそれなりに評価され、夜の飲み会では私を囲む輪ができた。
「遺伝」と「環境」を巡って、今思えば幼稚な議論が積み重なり、何の結論も出ないまま、高松の夜は更けていったのだった。
 今回は子連れである。
 香川名物・鶏の骨付きモモを食べたいという妻の思いつきで、急遽決まった。
 決めていた居酒屋はホテルから歩いて数分、予約はしていなかったものの、なんとか潜り込むことができた。
 で、その骨付きモモ、若鶏と親鳥とがあるのだが、両方頼んで食べ比べれば、やはり、親鳥が圧倒的に旨い。
 ただし、堅い。
 子供には若鶏をやって、親は親鳥をつまみに地酒。
 その後、妻と子供をホテルに帰して、一人で高松の夜をそぞろ歩き。
 風俗の客引きなどはないが、それなりにいかがわしい通りを抜けて、長年の念願、というほどではないが、訪れてみたいと思っていた、宮脇書店の本店に至る。
「本なら何でもそろう」
 がスローガンの巨大書店チェーンの本店である。
 かつては私の本も、もちろん扱ってくれていた。
 想像していたとおりの店内を歩き、岩波書店のコーナーでは、もう大阪の書店でも見なくなったようなシリーズがゴソッと残っているのを発見。
 買いはしないが、二三冊手に取ってみる。
 再販制度に入っていない岩波ならではの醍醐味である(書店にとっては最悪だろう)。
 結局、珍しい文庫本を一冊買い、また街をそぞろ歩いてホテルに戻った。
 翌日、栗林公園(「くりばやし」ではなく「りつりん」)を散策して、妻がかねてから決めてあったらしいうどん屋に行くが、大行列であきらめる。
 高松駅前の、いかにもしょぼいうどん屋で食べるが、これも結構いけた。
 それでもやっぱり、うどんは家のがいちばんという、妻の結論。
 そりゃ、北海道の小麦で打った麺を、伊吹島のいりこでとった出汁に本醸造の超特級醤油で食べてりゃ、そうなるでしょ。
 うちのうどん、店で出したら、一杯、千円はとらないと。
 かけうどん一杯160円じゃ、出せません。
 食べてすぐに船に乗り、師走の神戸を通り過ぎて帰ってきた。
 四時間半の船の中、スマホでゲームをやり続けた息子は見事な赤目ちゃんになり、しばらくはゲームなしで、昨日は寝正月、今日は冬休みの宿題をやっている。
 宿題が終わったら5分だけゲームができるとて、まれに見る勢いで漢字に取り組んでいる。
 まあ、そんな正月ですわ。
   

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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