オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2020年01月07日

伊佐山紫文496

今年もまあ、色々あった。
 と言っても、全て平穏で、何の事件も起きなかった。
 息子も来年は中学生、恐れていたドロップアウトも起きず、呑気にゲームなどやっている。
 比べるのもなんだが、私が小六の頃、世の中も、私自身も、とても呑気ではいられる状況ではなかった。
 日本赤軍は爆弾事件を起こすし、田中金脈は暴かれるし、『宇宙戦艦ヤマト』は放送されるし、父親は喫茶店を開いて上手くいってるんだかいないんだか、なにか、ピリピリとした雰囲気があった。
 ような気がする。
 あるいは、すべて、思春期に入りかけた子供の心理によるものだろうか。
 あるいは、私自身の発達に問題があったのか。
 あの頃、なんとも言えぬ、緊張の中に生きていた。
 友人はいるにはいたが、皆、なにかしらの問題を抱えていた。
 と言うより、その友人そのものが誰かの問題そのものだった。
 私はマンガと釣りに明け暮れ、滅び行くこの世の行く末に怯えていた。
 公害は人類を滅ぼすだろうし、でなければノストラダムスの大予言で恐怖の大王が降臨するだろうし、異常気象は頻発するし、奇形魚は釣れるし、カラスノエンドウは片方しか実をつけないし、この世の終わりの兆候はいくらでもあった。
 世の人々がなぜ呑気に生きていられるのか、不思議で仕方なかった。
 大人たちよ、私たちの未来を奪うな!
 まあ、言ってみれば、グレたあの子、みたいなもん。
 ああいう終末的世界観を抱いたまま、今世紀までよく生き延びたもんですわ。
 あの頃の自分に言ってやりたい。
 大丈夫、この世はそう簡単に滅びはしない。
 むしろドンドン良くなってるから、安心しろ、と。
 我が子にそう言える大人になれるよう、来年も努力します。
 皆様もまた良いお年を。

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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