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2020年02月27日

伊佐山紫文524

息子が数学の入り口で四苦八苦している。
 そもそも、-(-2)が2になることが理解できない。
 そりゃそうだ。
 人類がマイナスという数を発見(?)するまでに十数万年を要したのだ。
 新石器時代には必要なかった概念である。
 だから、一個一個解きほぐして教えていく。
 まず数の数え方。
 普通は1から数える。
 1、2、3、4……と。
 ところが定規を見てみると、1から始まってはいない。
 そこには当たり前のように「0」がある。
 つまり「1」とは始まりではなく、数直線上で0から1だけ進んだ位置のことだったのだ。
 0が始まりなのだ。
 それでは始まり以前は?
 これがマイナス。
 プラスを右方向への移動とするなら、マイナスは左方向への移動である。
 -2+(-2)が-4になるのは、移動方向と距離から明らかだ。
 それではなぜ-(-2)が2になるのか。
 マイナスとマイナスを書けたらプラスになるんだよ、と頭ごなしに教えるのも一つの手段だろうし、普通の秀才にはそれで良いのだと思う。
 ただ、息子のように徹底して考え抜く子にはこれは通じない。
 泣きながら、なんで? と訴えてくる。
 で、一個ずつ解きほぐす。
 -(-2)を丁寧に書けば、
 -1×(-2)
 となる。
 つまり、ここにはマイナス同志のかけ算が隠れているということだ。
 マイナス同志のかけ算で何を求めているのか。
 かつて数学は諸学の女王と言われた意味がここにある。
 なぜ、王様じゃないのか。
 それは、問題解決のための手段であり、目的ではないからだ。
 解決すべき問題を発見することこそが王であり、解決のための手段たる数学は一段下がる女王でしかない。
 もちろん「かつては」の話だが。
 それではマイナス同志のかけ算とは、どんな問題解決の手段なのか。
 少々乱暴だが、簡単に言えば、時間を巻き戻すことである。

 お風呂の水を抜くことを考える。
 1分に2センチ水位が下がる。
 それでは一分前、水位は今よりどれだけ上だったか。
 一分前だから(-1)、水位は一分ごとに2センチ下がる、だから(-2)。
 これを掛け合わせる。
 -1×(-2)=+2
 今より2センチ上でした。
 これで理解した息子はガシュガシュ問題を解き始めた。
 やれやれ。

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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