オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2017年08月03日

伊佐山紫文10

 最近、営業で大阪や神戸を歩き回りながら、かつての知人の消息に触れることが多くなった。
 青年実業家と結婚して職場を去った新聞記者が嘱託で復帰していたり、南米のゲリラと結婚した知的サラブレッドの女性が今オーストラリアで牧場を経営していたり。
 あるいは出世頭と思われていた男が意外に早く職を辞していたり、様々だ。
 人生それぞれ、と言ってしまえばそれまでなんだろうが、私の知人らの場合、あまりにそれぞれすぎて、20代から30代前半にかけての人脈の特殊さ、不毛さに、今となっては呆れてしまう。
 なにせ、関係を作っても、その人はすぐに職場や日本を去ってしまうから、関係が編み目となっていかない。
 それでもまた関係を構築し直し、編み目も出来て、青年期に、いくつか、業績と呼べるような仕事はしたのだけれど、問題は、その仕事を私自身が今現在全く評価しておらず、むしろ人間関係まるごと含めて全否定しているということだ。 
 と言うのも、人は青年から中年になり、問題意識も変わってくるべきだと思うのだが、多くの人は、特に政治的に動いているような人々は、変わることを潔しとせず、むしろ変節・転向としてネガティブに捉えようとする。
 そういうタイプの知人に再会すると、まるで冷凍保存されていた青年時代に投げ込まれたようで、奇妙な居心地の悪さを感じ、この人とはもう二度と仕事をすることはないな、と思ってしまう。
 それでも、若い頃みたいに、これで人間関係を狭めてしまったな、と後悔することはない。
 仕方のないことなのだ。
 変わる人と、変わらない人がいる。
 変わったのはこちらなんだし、であれば、その変わった自分で、今の自分に合う人間関係を構築していくほかはない。
 と、そこでふと、職場を去り、日本を去った知人たちのことを思う。
 彼等、彼女等も、きっと、あの時点で「変わった」のだ、と。
 そして私はあの時点では「変わらなかった」。
 人生それぞれとは言うが、結局は「変わる」「変わらない」の差に集約されるのではないか。
 私の若い頃の知人たちは次々と「変わり」、私のもとを離れていった。
 それは実は関係の希薄化などではなく、数十年後の豊穣をもたらすための旅立ちだったと思いたい。
 遠く豊かな再会のための、しばしの別れ。
 地べたを這いずるような営業をしながら、そう思うことにしたい。
 

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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