オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2017年09月13日

伊佐山紫文57

 テレビの健康番組で、睡眠不足、というか、その番組的には「睡眠負債」のことをやっていて、息子が観たいと言うから途中まで一緒に観た。
 まあ、しっかり寝ましょうね、という普通の結論。
 睡眠が足りてないとガンになったり認知症になったりイライラしたりするんだと。
「認知症って何?」って聞くから、仕方なく、こんな感じだと。
「おお、ユキコさん、朝ご飯まだかな、え、まだ食うとらんがな、もう食うたって? そんな嘘言うたらあかんで。はぁ、なんでそんな1時間前に食べたとか、そんな嘘つくん? 年寄りを虐めたらあかんて、それ虐待言うんやで、はよ朝ご飯……」
「もういい」
 で、翌朝、ポケットティッシュをズボンから出し忘れた息子のせいで、洗濯物全体がティッシュまみれになるという大惨事が起き
「なんで出し忘れるんだよ!」と激怒すると、
「お父さん、キミ、睡眠が足りてないんじゃないの?」
 ……まあ、確かにね。
 でも、それも、お母さんとお前とをしっかり職場や学校に送り出すために、ひとり早起きしてるからですよ。
 ちゃんと圧力鍋でご飯を炊いて、おかずを整え、味噌汁もいりこで出汁をとって作り、自家製のヨーグルトやなんやも出して、その前にお母さんのお弁当ってことになると朝5時起きになるんだよ。
 とか言ってたら、大雨・洪水警報が出て、自宅待機。
 まあ、仕方ない。
 妻を送り出し、息子は午前中は電子機器は禁止、公文をやらせていたら、
「公文が終わったら、何をするの?」
「そりゃ、もし全部終わったら、その時点で電子機器禁止解除かな」
「おぉっ! やるぞっ!」
 で、見たことのない猛烈な速度で公文をやり出して、いつもなら一日かけてやるような課題が、十分も経たず見る見る減って半分にまで!
 ところがここで大雨・洪水警報が解除、登校することに。
「最悪だぁ」とか言いながら出て行った。
 息子の電子関連以外の関心は今、健康や食生活にあって、これでは回りの子供たちと話題が合わないだろうと不安になるが、当人は至って平気で、親しい友人以外のクラスメートの名前を憶えていなくても平気の平左、付き合いがないからいい、と開き直っている。
 昨夜の「睡眠負債」番組も「ノートをご用意下さい」と言われれば半ばパニクって裏紙と鉛筆を準備し、真剣に視聴して自分の睡眠の質を検討している。
 まだ小4の9歳児にして、まるで自身の健康を気遣う中年の健康オタクである。
 1年前には大親友と言っていた友達も、向こうは普通の男の子らしく野球やサッカーにのめり込み、すっかり疎遠になって、クラスも違うし、もう口もきかないんだと。
 で、こっちは健康やグルメにはまる、と。
 もう4年生になったんだし、子供用じゃない、本当の包丁の使い方を教えろ、と。
 少し前は、将来はレストランのオーナーになると言っていた。
「お父さんの料理のスキルがあれば、流行ると思うんだよね」
「で、お前は何をするの」
「メニューを考えたり」
「どんなメニューを?」
「やっぱりキーワードは『健康』だと思うんだよね」
 お父さんもそう思う。
 こんどの大阪万博が実現したら、そのテーマは「健康」になるらしいし。
 でもね、普通に健康な男の子は健康のことなんか考えないもんだと思うぞ。
 健康のことを考えるより前に、スポーツに打ち込んで健康になるものじゃないか?
 なんでこんなことになったのかな。
 まあ、私もスポーツは大嫌いだったし、NHK「きょうの健康」を毎日観てるような子だったし、仕方ないか。
  

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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