2017年09月18日
伊佐山紫文60
夙川座公演『神戸事件始末 瀧善三郎の最期』、無事、大成功のうちに終演することができました。
出演して下さった歌手や俳優やコーラスの皆さま、スタッフの皆さま、コープこうべ生活文化センターの皆さま、そして雨の中、会場まで足を運んで頂いたお客様、本当にありがとうございました。
終演後、何人もの見知らぬ方に「応援してますよ」と声をかけていただき、本当に、やってよかったと思いました。
いまは何とも言えぬ満足感と、安堵に包まれ、しばらく何もする気になれません。
実は今回の『神戸事件始末』は、夙川座を株式会社にして初めてのBtoB事業だった。
BtoBとは事業者同士の取引のことで、今回の公演は、作品をお買い上げ頂いたコープこうべさんと(株)夙川座とのあいだで契約した事業だったのである。
コープこうべさんという一大組織と対等に契約を交わし、履行したわけで、これは私たちの会社にとって大きな一歩だった。
なにより、今回、コープこうべさんのチラシを使って、数十万の家庭に「夙川座」の存在を知らせる機会を得た。
夙川座はコープこうべさんにお買い上げ頂くようなイベントを作っているのだと、大々的に宣伝してもらったようなものだ。
これからも今回の関係を大切にしていきたい、と思う。
それにしても……
成功して良かったぁ~
何より運が良かった。
もし台風がもう少し早く来ていたら、あるいは今日(17日)が公演の当日だったら、確実に中止だった。
その場合の金銭的な負担や何やらのことを考えると、気が遠くなる。
つくづく、イベントはこの時期に企画しない方が良いと思った。
私は昔から雨男で、とくに新作の初演の日は天気が荒れるというのが定説になっていた。
『フィガロの決戦!』の初演の日(日本劇作家大会in豊岡)は大雨・洪水・雷の三大警報が豊岡に出たし。
『日本レクイエム』の初演の日は近畿地方を台風が直撃、妻と子は家から出ることが出来なかった。
夙川座を作ってからは割と天気に恵まれてきたものの、そのしわ寄せがドーンと来て、台風で中止、なんてことが有り得るんじゃないかと、公演が終わるまで気が気じゃなかった。
雨男など、非合理というか、不合理というか、まったく科学的ではない思い込みだが、人間なんてそんなもんだし、そもそも物語というものは不合理で非合理な部分を含まないとつまらないものになる。
桃太郎が桃から生まれなかったら?
かぐや姫が月に帰らなかったら?
合理的な物語がいかにつまらないか、想像してみればすぐにわかる。
今回の『神戸事件始末』だって、稗田阿礼が明治元年の西宮に現れるはずがないし、その後に起きる妻や母の出会いも不合理である。
そもそも瀧善三郎がどういう人物だったか、実はよく分かっていないのだが、分かっていないから分かっていないと突き放しては物語が成立しない。
むしろ、切腹の前夜、友人や、妻や、母親と次々に再会するという、不合理で非合理な状況の中で物語は成立し、瀧の人間性も立体的に浮き上がってくる。
実は瀧の家族に切腹の事実が知らされたのは、すべてが終わってからである。
今回の舞台のような状況はもともと史実ではなく、不合理で非合理であり、あり得ない。
あり得ないからつまらないかと言えば、それは観客に判断して頂くほかはないが、とにかく、事実であることと、物語の面白さは別次元にあることだけは事実である。
だから、理系の大学院まで行った私が雨男を信じても不合理でも非合理でもない。
なにしろ私は今、物語を作っているのだから。
出演して下さった歌手や俳優やコーラスの皆さま、スタッフの皆さま、コープこうべ生活文化センターの皆さま、そして雨の中、会場まで足を運んで頂いたお客様、本当にありがとうございました。
終演後、何人もの見知らぬ方に「応援してますよ」と声をかけていただき、本当に、やってよかったと思いました。
いまは何とも言えぬ満足感と、安堵に包まれ、しばらく何もする気になれません。
実は今回の『神戸事件始末』は、夙川座を株式会社にして初めてのBtoB事業だった。
BtoBとは事業者同士の取引のことで、今回の公演は、作品をお買い上げ頂いたコープこうべさんと(株)夙川座とのあいだで契約した事業だったのである。
コープこうべさんという一大組織と対等に契約を交わし、履行したわけで、これは私たちの会社にとって大きな一歩だった。
なにより、今回、コープこうべさんのチラシを使って、数十万の家庭に「夙川座」の存在を知らせる機会を得た。
夙川座はコープこうべさんにお買い上げ頂くようなイベントを作っているのだと、大々的に宣伝してもらったようなものだ。
これからも今回の関係を大切にしていきたい、と思う。
それにしても……
成功して良かったぁ~
何より運が良かった。
もし台風がもう少し早く来ていたら、あるいは今日(17日)が公演の当日だったら、確実に中止だった。
その場合の金銭的な負担や何やらのことを考えると、気が遠くなる。
つくづく、イベントはこの時期に企画しない方が良いと思った。
私は昔から雨男で、とくに新作の初演の日は天気が荒れるというのが定説になっていた。
『フィガロの決戦!』の初演の日(日本劇作家大会in豊岡)は大雨・洪水・雷の三大警報が豊岡に出たし。
『日本レクイエム』の初演の日は近畿地方を台風が直撃、妻と子は家から出ることが出来なかった。
夙川座を作ってからは割と天気に恵まれてきたものの、そのしわ寄せがドーンと来て、台風で中止、なんてことが有り得るんじゃないかと、公演が終わるまで気が気じゃなかった。
雨男など、非合理というか、不合理というか、まったく科学的ではない思い込みだが、人間なんてそんなもんだし、そもそも物語というものは不合理で非合理な部分を含まないとつまらないものになる。
桃太郎が桃から生まれなかったら?
かぐや姫が月に帰らなかったら?
合理的な物語がいかにつまらないか、想像してみればすぐにわかる。
今回の『神戸事件始末』だって、稗田阿礼が明治元年の西宮に現れるはずがないし、その後に起きる妻や母の出会いも不合理である。
そもそも瀧善三郎がどういう人物だったか、実はよく分かっていないのだが、分かっていないから分かっていないと突き放しては物語が成立しない。
むしろ、切腹の前夜、友人や、妻や、母親と次々に再会するという、不合理で非合理な状況の中で物語は成立し、瀧の人間性も立体的に浮き上がってくる。
実は瀧の家族に切腹の事実が知らされたのは、すべてが終わってからである。
今回の舞台のような状況はもともと史実ではなく、不合理で非合理であり、あり得ない。
あり得ないからつまらないかと言えば、それは観客に判断して頂くほかはないが、とにかく、事実であることと、物語の面白さは別次元にあることだけは事実である。
だから、理系の大学院まで行った私が雨男を信じても不合理でも非合理でもない。
なにしろ私は今、物語を作っているのだから。
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