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2017年10月14日

伊佐山紫文90

 印刷に関してはウルサイんです。
 学生時代にはプリンターは18ドットが主流だったのに24ドットのビジネス用を買って同人誌を出したし、フリーになってからはDTPにこだわってきた。
 DTPというのは、デスクトップパブリッシングの略で、自分で編集し、印刷し、出版までデスクトップでやってしまおうというもの。
 と言うのも、学生時代から青年期まで、革命とか変革とか、そういう、近代のトチ狂った世界にあこがれを抱いていたもので、フランス革命やロシア革命が実はパンフレットによってなされたと聞けば、自分でも権力とは無縁なパンフレットを作って流布できる力を持たねばと、収入のほとんどをつぎ込んでDTPの機材を揃えた次第。
 動機は狂っていたにせよ、方向性は間違っていなかった。
 24ドットのプリンター導入によって読みやすく作られた同人誌は地元の書店にも置いてもらえ、それをきっかけに若手の新聞記者との付き合いも出来た。
 発行部数百部の同人誌であっても、メディアは人との出会いを連れて来るものだと、この時はじめて知った。
 その後、関西に出てきて、コピーライターとして印刷屋の下請けの仕事もやるようになり、デザインも勉強して、自前のパンフレットを何冊も作った。
 それが好評で書き下ろしの単行本の出版にもつながったのだから、地道な努力は続けていくもんだと思う。
 かく、印刷にウルサイ私が最近唸っているのが、ラクスルである。
 よくもまあ、こんな値段で、この速さで、この仕上がりで、上げてくるものだ。
 今回もチラシとチケットはラクスルに出した。
 チラシはデザイナーにデザインを依頼し、上がってきたデータをラクスルに入稿して印刷、出来上がったら送ってくる。
 これが素晴らしい仕上がりで、これが1枚3円程度とはとても思えない。
 カラーコピーでは1枚30円して、画質も荒い。
 しかも紙を選べない。
 ラクスルは紙を選べる上、おそらくきちんと色分解を経たオフセットの画質である。
 チケットのデザインは私がやっている。
 若い頃に勉強したデザインやDTPソフトの知識が今になって役に立っている。
 それにしても……
 バブルのまっただ中、仕事が倍々ゲームで増えていくことを前提に買ったマッキントッシュⅡと印刷機とDTPソフト。
 当時、全部で数百万したぞ。
 それがいっこうに仕事は増えず、取引先は次々と倒産して、あっと言う間に開店休業状態に。
 その頃出した本も売れなかったし。
 まあ、不景気な話になるのでよすが、とにかく色々なことをやった。
 で、先日、ラクスルから、A4に4枚ずつ印刷されたチケットが届いた。
 それをカッターで切り離していると、息子が、
「それって、ふつう機械でやるんじゃねえの?」
「バカ言え、手でやるのがいちばん綺麗なんだよ」
 実際にはそうでもないんだが、負け惜しみ。
 同人誌時代に培ったカッター技術の応用ですわ。
 とにかく楽な時代になった。 


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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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