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2018年01月19日

伊佐山紫文137

 17日の朝刊は「来阪訪日客 消費1.1兆円」などと、さもさも大阪のインバウンドが日本経済の牽引車になるかのような書き方をしている。
 確かに大阪のインバウンドの伸びは凄まじく、期待をよせるのも理解できる。
 しかし一方では「情けない」と思う。
 大阪府の府内総生産は「名目」「実質」共に40兆円近いんだぞ。
 だったら、年間2%成長するだけで、8千億円伸びるわけである。
 これを何年か繰り返せば、インバウンドに頼る経済からは脱却できる。
 もちろん、年間2%の経済成長など、今のデフレ下の経済状況では夢のまた夢ではあるが。
 だったら、と言う話、民間に需要がない(総需要不足=デフレ)なら、公共事業をやれば良いのだ。
 金を借りて(国債発行)。
 好況になれば、税収は伸びる。
 そしたらすぐに返せる(国債償還)。
 国の借金一人頭いくらなどというのは全てデタラメだ。
 借りているのは政府、貸しているのは国民なのだから、国全体で見れば「借金(負債)」など存在しない。
 逆に低金利の今こそ、金を借りて公共事業をやるべきなのだ。
 もちろん、こんなこと、無理を承知で言っている。
 今のこの、世に蔓延する、公共事業を削るのが善という狂った雰囲気の中では、絶対に無理だろう。
 デフレ脱却のために公共事業をやれ、などと真っ当なことを言う政治家は選挙に勝てない。
「身を切る改革」だの「無駄の削減」だのの幼稚なレトリックを、経済状況も考えず連呼できる連中しか選挙には通らない。
 ある意味、今の日本の経済状況は国民自らが選んだ自業自得である。
 考えて欲しい、デフレ下で、もし公共事業など公共セクターの永続的な事業が期待できなければ、企業も個人も投資や消費を控え、節約や無駄の削減に走るようになるのは当然ではないか。
 個々の個人や企業にとって、それは正しい行動である。
 しかし、全体経済にとっては大打撃である。
 誰かが節約すれば、当然誰かの売り上げが減り、所得や消費が減るのだから税収も減り、公共事業は減り、個人も消費をさらに控えて売り上げも減り、と、このような悪循環(デフレスパイラル)の下、経済はさらに縮み、状況は悪化していく。
 このままでは日本は沈んで行くしかない。
 それでは一緒に沈むか、と言われれば、断固としてノー!
 何とか、今のこの状況下で成長しているセクターに身を置きたいと思う。
 そのセクターの成長力にあやかりたい。
 と言うわけで、やっぱり急成長中のインバウンドしかないわけで、夙川座は今年は大阪でインバウンドに力を入れる年になりそうです。
 それでも、一方では、これって根本的に間違ってるよな、という思いを捨てたくはない。
 本当はみんなで豊かになっていくべきなのだ。
 でもそれを待って座して死を待つわけにはいかないから、とりあえず足掻き続けます。

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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