オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2018年11月02日

伊佐山紫文208

 ふと思い立って進化心理学を読み始め、そこから行動経済学や認知心理学、コンピューター科学へと読書の範囲が広がっている。
 これらの根っこにあるのは進化論だからと、その大本のダーウィンも再読し、改めてその偉大さを思い知ることになった。
 で、バカなことをしたな、と思う。
 生物学を続けていれば、この沃野を共に耕していただろうに、と。
 いや、と一方で思う。
 そもそも、私の大学院時代には大学にポストが無かった。
 今でこそ環境科学(エコロジー)と言えば花形だが、当時は「ハァ?」という感じだった。
 大学院を出たけれど就職先のない、いわゆるオーバードクター、今で言うポスドクが全国に何百人と溢れていて、とても研究者としての将来に希望が持てるような状況ではなかった。
 それでも、と、アカデミズムの世界に飛び込む経済力など、欠片もない。
 アカデミズムの中に居場所がなければ、それではマスコミで、と、雑誌の記者になって環境問題の記事を書きまくった。
 で、何年かして虚しくなった。
 書いても書いても、流れて消えて行くだけ。
 で、残るものをと、本を書こうと思った。
 これもまた、何冊か書いてみて、売れなければ在庫を抱えるだけだとわかった。
 人生のキャリア戦略を根本的に間違ったなと気づいたのが40前後、もう親の認知症が出始め、遠距離介護の生活に入る。
 介護が終わると、遅れてきた子育て。
 人生そのものは豊かになったが、在野の研究者としての立ち位置というか、そもそも何を研究してたんだっけ?
 研究どころか、今となっては他人の研究のエッセンスを舐めるように味わっているだけ。
 けれど、これが実に味わい深い。
 私は自分を芸術家だとか、アーティストだとか、そういう大層なものだとは一度も思ったことはないけれど、それでも言語を使って何かを表現はしてきた。
 その表現が人を揺さぶる原理、なぜ人は感動するのか、その心の動きについて、進化心理学や行動経済学、認知心理学は、重大なヒントをパラパラと断片的にではあるが、教えてくれる。
 それらをとりまとめて、論文ではなく、舞台作品として提供する。
 こんなことが出来るのは、学問を尊重する土地の医者の家系に産まれ、詩人の父に育てられ、大学院まで進化生態学を専攻した私だけだろう。
 とまあ、ここが今の自分の立ち位置かな、と、思っている。
 天才が直観でやっていることを、最先端の研究結果を踏まえ、科学的に、客観的に、論理的に組み立てて表現する。
 平凡な表現者が人を感動させようと思ったら、マジそれしかないでしょう。
 そんなこんなで、そろそろ次回公演の脚本、本格的に構想し始めますわ。
   
伊佐山紫文208


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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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