オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2018年11月30日

伊佐山紫文233

 夙川座の音楽劇で使う曲はその都度場面にふさわしいのを選んで、歌詞も芝居に合わせて創作してきたのだが、今回は少し趣向を変えた。
 主要な登場人物が音楽家なので、基本的にその人の作品やゆかりの曲を使うことにして、歌詞は創作ではなく、原詩に近い「訳詞」とした。
「訳詩」ではなく「訳詞」なのは、「詩」の内容やリズムより、それにつけた音楽の方を重視した「歌詞」であるということ。
 つまり、詩であるよりも、まずは歌いやすい歌詞であることを第一に考えたということだ。
 たとえば、昨日、急遽作ることになったクララ・シューマンの歌(Der Mond kommt still gegangen)も、歌詞としては、

昇りゆく月 まとう金色
眠りゆく大地を照らしながら

そよ風の中 澄みゆく心
それぞれの愛が心満たす

谷間の家 その窓には明かりが
なのに私はまだ闇の中

 と付けたのだが、訳詩としてはかなり物足りない。
 ガイベルのリズムを生かしきれていない。
 ドイツ語と日本語、シラブル言語とモーラ言語の違いと言うのではない、もっと生身の、民族固有の詩情の相違を生かしきったものになっていない。
 それはもう、ドイツ語の詩を、ドイツの作曲家が作曲し、それを日本人が日本語で歌えるように作詞するのだから、幾重にも屈折した事情の上での当然のことなのだと割り切るしかない。
 それでも、未練として、あえて、あえて、日本の詩情を生かした訳詩を試みよう。

月は静かに昇り来る(エマーヌエル・ガイベル)
 輝く金色身にまとい
 月は静かに昇り来る
 大地は深々おのがじし
 暗き眠りを貪りぬ

 風はその身を磨きゆき
 曇らぬ鏡真心ぞ
 眠りに落つる幾千の
 心を包めその愛で

 谷間の家のその窓に
 灯りのともるこの夜に
 我一人いま闇の中
 一人見つむる暗き闇

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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