オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2019年01月07日

伊佐山紫文264

 御用納めの今日、今年を振り返ってみよう。
 夙川座主催公演は『ふたりのヨシコ 李香蘭と男装の麗人』だけだったが、他団体との共催(「侍祭(さむらいまつり)」での『平和の新地』)や企画協力(大阪音楽大学「大人の会」)、また脚本を提供したイベント(舞台演劇『島ひきおに』)が故郷・日田で開かれるなど、仕事の幅は広がったと思う。
 もちろん、利益というにはほど遠い仕事内容でしかないし、こちらの思惑が空回りした年でもあった。
 そんななか、ひとつ、はっきりしたことがある。
 それは、夙川座は日本語の会社だということである。
 日本語で作品を提供し、日本語の妙味を味わってもらう。
 特に関西では、関西弁での上演にこだわって。
 もちろん、ここに、東京への対抗意識とか、そんなのはみじんもない。
 そもそも浅川座長(社長)は北海道出身だし、私は九州男児である。
 日本の北と南からやってきたよそ者二人が、自由な気風の関西で、それを良いことに好き放題やってるというのが実態である。
 そんなよそ者の目から見れば、関西人の歌手が、関西人の観客相手に、慣れない標準語で芝居するのは絶対におかしい。
 それは、日本人が、日本人相手に、イタリア語のオペラを演じるのとはわけがちがう。
 オペラの場合は、オリジナルが外語なんだから仕方ない。
 なのに、これから作るオリジナルで、関西人が演じ、関西で上演するものを、標準語でやる意味があるのか。
 日田でやった芝居『しまひき鬼』の脚本も、本来なら日田弁で書くべきだったとは思うけれど、原作の縛りがあるのでしかたなかった。
 もちろん、私は九州男児だから、関西弁のネイティブが作品を検討すれば、いろいろと気色の悪い部分もあるとは思う。
 それはそれで、指摘のある都度直し、上演の時点ではまともな関西弁になるよう心がけている。
 次回公演『クララ・シューマン 天才のヨメはん』も、基本、関西弁で、関西の観客の笑いを取りに行くつもりだ。
 脚本を読んだ演者から、すでに「コッテコテですね」とのお言葉もいただいている。
 目指すはクラシック界の吉本新喜劇。
 いや、別に松竹新喜劇でもかまわない。
 それか、関西の企業が貸し切ったタカラヅカ(普段の舞台とは別物)でもいい。
 と、書いていて、関西の笑劇の分厚さに圧倒される。
 圧倒されつつも、その一角を占めるべく、来年も蟷螂の斧よろしく、無謀な戦いを挑もう、と。
 手にする武器はクラシック音楽。
 そんな気持ちで。
 誰に向かって言ってるのかわからんが、神様でも仏様でもいいし、皆様でもいい、とにかく来年も、感謝の心で仕事します。
 今年は良い仕事をさせていただきました。
 来年もまた良い仕事をさせてください。
 どうか、よろしくお願いいたします。
  

Posted by notebook │Comments(0)
このBlogのトップへ
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
プロフィール
notebook
notebook
学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

< 2025年04月 >
S M T W T F S
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
カテゴリ
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 0人