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2019年09月22日

伊佐山紫文395

私が理学部出身で、専攻が魚類学だと聞くと、たいていの人が驚いた顔をする。
 確かに、大学院を中退してからの道行きは、専攻とは全く違うものだったから、意外ととられるかも知れない。
 それでも、私の中ではちゃんと一本の筋が通っていた。
 それは「エコロジー」である。
 訳せば「生態学」とか、「自然保護」とか、「環境保全」とか、いろいろな言葉になるんだろうが、とにかく、自然の中の人間を意識する、みたいな、ボヤッとした意味である。
 私が物心つき始めた頃は、高度経済成長、日本列島改造の真っ最中で、エコロジーなど完全無視のエコノミー(経済)優先、家の前の小川が化けた3面コンクリート張りの運河からは合成洗剤の泡が立ちのぼり、清流のカゲロウに代わり、汚水に強いユスリカが大量発生したりした。
 改造前の小川に親しんでいた私は、この世の流れに強烈な憤りを感じた。
 エコノミーより、エコロジーだろ、と。
 そんな私は、高校時代は科学部に入って日田市内の河川の汚染状況を調べ、各種の賞を取ったし、博物館の年報に論文が掲載されたりもした。
 その流れで、進学先は愛媛大学の理学部生物学科を選んだ。
 当時、淡水の生態学ではここが日本、と言うか、世界でもトップを走っていたから。
 しかも、愛媛大学の農学部には環境学科があり、ダイオキシン研究では、ここも世界のトップを走っている。
 生態学の原理的な理論を学びながら環境問題を考えるには、理想の大学だと思えたのだった。
 若い、と言ってしまえば、それはそれ。
 とにかく、エコロジーに明け暮れる学生時代をおくり、そのあげく、原発がらみで大学院を中退、流浪の日々を経て、KADOKAWAの雑誌に環境問題の連載を書かせてもらうことになった。
 結局、私の原点はエコロジーだし、その意味で、次回公演
「レイチェル・カーソン やめなはれDDT!」
 はその原点を見つめ直すものになるだろうと思っている。
 もちろん、難しいものにはならない。
「クララ・シューマン 天才のヨメはん」
 と同様、楽しいものにしたいと思っている。
 乞うご期待。

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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