オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2019年09月26日

伊佐山紫文400

筑後川は日田では三隈川(みくまがわ)と名前を変える。
 玖珠川(くすがわ)と大山川の合流点から夜明ダムまでの日田市内では、筑後川は三隈川と呼ばれるのである。
 その三隈川の支流に花月川がある。
 小野川と有田川が合流し、三隈川に流れ込むまでのほんの数キロの川である。
 そんな花月川の中流域に簡単なダムで流れをせき止めた水出淵(すいでぶち)なる瀞(とろ)があって、少年時代、ここが私のもっぱらな釣り場だった。
 小学生の頃はフナを釣ったし、秋には鯉も上がった。
 中学生になりルアー釣りを覚えてからはナマズをガシュガシュ釣った。
 不思議なことに、三隈川には普通にいたイダ(ウグイ)が花月川では見られなかった。
 鮎もそう。
 花月川にはいなかった。
 エノハ(ヤマメ)もそうで、三隈川の他の支流、大山川や高瀬川では普通に釣れたのに、花月川系の支流では全く見られない。
 水質が関係しているのか、地形の問題か、何か他に理由があるのか、高校生の頃、どうにか研究する手段はないのか、色々と考えていた。
 その後、大学院を中退し、研究生活から遠ざかって二十数年、久しぶりに水出淵に釣り糸を落とすと、なんと、次から次にイダ(ウグイ)がかかるわ、かかるわ。
 調べれば、放流した琵琶湖の鮎に紛れてウグイが生息域を広げているのだという。
 花月川系の小野川にも放流されたヤマメ釣り場が整備されているという。
 これで、ウグイやヤマメや鮎の分布の理由を解明するという、私の研究の機会は永遠に失われた。
 これも自然破壊の一種ではないのか。
 などと、若い頃の私なら思ったかも知れないが、今はもう、仕方ないと諦念している。
 人間と自然の関わりとはこんなものなんだし、と。
 最近、レイチェル・カーソンにからんで現代のエコロジズムについて調べつつ、自らの自然との関わりについて内省している。
 ちなみに昨年、バスの車窓から眺めた水出淵はなんともモダンな堰に姿を変えていた。
 これもまた時代の流れ、仕方ない。

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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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