2019年12月25日
伊佐山紫文485
30年前の年の暮れ、私はソウルにいた。
私にとって韓国はただの外国ではない。
母が12歳までを過ごした、母の生まれ故郷である。
母の昔話はほとんどが戦前の朝鮮の話であり、食べられる松の実や、死んだ妹をタクシーに乗せた光州の街は、私の深い部分にしっかりと根を張っていた。
その朝鮮、韓国・ソウルに足をつけたとき、私は身震いするような、形容しがたい感覚を覚えた。
ここには日本がある、と思った。
私が恋い焦がれ、それでも、決してたどり着くことの出来ない、幻影の日本、そう、打倒すべき、愛すべき、母の国、
「大日本帝國」
イルチェ(日帝)がそこにあった。
見上げれば抜けるようなコリアンブルーの冬空。
目を戻せばマシンガンを肩にした兵士たち。
バスを降りれば素晴らしい歌声を聞かせる路上の身障者。
ここは私の心の故郷である。
と、思った。
すべては幻影だと思い知る30年ではあった。
私にとって韓国はただの外国ではない。
母が12歳までを過ごした、母の生まれ故郷である。
母の昔話はほとんどが戦前の朝鮮の話であり、食べられる松の実や、死んだ妹をタクシーに乗せた光州の街は、私の深い部分にしっかりと根を張っていた。
その朝鮮、韓国・ソウルに足をつけたとき、私は身震いするような、形容しがたい感覚を覚えた。
ここには日本がある、と思った。
私が恋い焦がれ、それでも、決してたどり着くことの出来ない、幻影の日本、そう、打倒すべき、愛すべき、母の国、
「大日本帝國」
イルチェ(日帝)がそこにあった。
見上げれば抜けるようなコリアンブルーの冬空。
目を戻せばマシンガンを肩にした兵士たち。
バスを降りれば素晴らしい歌声を聞かせる路上の身障者。
ここは私の心の故郷である。
と、思った。
すべては幻影だと思い知る30年ではあった。
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