「夙川座」やってます!

オリジナル脚本のオペレッタや、朗読とのコラボ、ポピュラーヴォーカルとのコラボなど、様々な場所、お客様に合わせたコンサート、舞台を企画しています!! 夙川、苦楽園がベースです。 どうぞよろしくおねがいいたします。
2019年02月11日

伊佐山紫文291

10年ぶりくらいにワープロを更新した。
「一太郎2019」である。
 さすがに快適で、屑ソフトの「ホームページビルダー」と同じジャストシステムの製作とは思えない。
 こういう、ちゃんとした仕事をしていれば良いんだよ。
 30数年前、物書きのキャリアをスタートしたときは会社には粗悪なワープロしかなく、仕方なく手書きで原稿を書いていた。
 家で自分の本当の仕事(と思い込んでいた小説や評論や戯曲)をするときは、エプソンのワープロか一太郎だった。
 エプソンはパソコンやワープロから早々に撤退したから、それ以後は、もっぱら一太郎が私の相棒だった。
 処女作は一太郎で書いて、データ入稿した。
 その出版社で初めてのデータ入稿だった。
 そのとき、私は28歳。
 時代の最先端を突っ走り、前途洋々、明るい未来が待っているはずだった。
 まあ、何にせよ、四半世紀という長い間付き合ってきたワープロソフトがこれだけの進歩を遂げている。
 うかうかしちゃいられん。
 精進せねば。
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2019年02月11日

伊佐山紫文290

『天涯の子ら』諌山陽太郎著 鳥影社
 今だから言えるが、角川映画と関係のあったころ、主な仕事はゴーストライターだった。
 詳しくは言えないが、二時間の映画のシナリオなど、そうそう書けるものではないのだ。
 数日でひと作品書き上げる私は、ある意味、重宝されていた。
 そのうちどれほどが実際に上映されたのか、今でも分からない。
 現場がグチャグチャになってから持ち込まれるので、上演されないことの方が多かったのではないだろうか。
 そんな程度のこと。
 で、当時の常務から、あまりにゴーストの仕事ばっかりで申し訳ないから、今度はイサヤマ君自身の物語を書きなさい、出版はもちろん、映画化もバックアップするから、という申し出を受けた。
 待ってました!
 この日のためにゴーストライターに甘んじていたのです。
 それまでルポや評論を書きまくっていたけれど、もちろん売れず、最後の賭けに出たわけだ。
 それで渾身の力を振り絞って書き上げたのが、本作、
『天涯の子ら』
 である。
 阪神淡路大震災5周年記念と銘打って、震災を横軸に、主人公の出自を縦軸に、戦前から震災までの家族の物語を編み上げた。
 映画化を前提に、緻密な構成で、泣ける、笑える物語を紡いだ。
 のは良いが、その後、期待していた角川の常務は社内の権力闘争に敗れ、出版社は二転三転、映画化なんてとんでもない。
 それでも、今や日本を代表する大監督の処女作を手がけた、小さな出版・映像プロダクションからの出版となった。
 神戸新聞、読売新聞に好意的な書評も出て、公的な機関が選ぶ「震災文芸」にも選ばれ、映画化についても大いに期待したものだったけれど、ついぞ話が来ることはなかった。
 ところがある日、これを読んでくれた作家から、一人の映画プロデューサーを紹介された。
 これは映画になる、作ろうよ、と。
 問題は金で、頑張ってくれたんだろうけど、結局はクランクインすら出来なかった。
 過去にどれだけヒット作を飛ばしていようが、金を集めることが出来なきゃ駄目でしょ。
 いや、それより、私の作品に力が足りなかったのだろうと。
 泣く泣く諦めたのだった。
 で、今回、オーディションの審査員を務めることもあって、読み返してみた。
 結論。
 そんなことはない。
 傑作です。
 久しぶりに小説を読んで泣きました。
 何度も何度も。
 若書きの部分はあるけれど、ちゃんとした知的な娯楽作品として成立している。
 震災当時住んでいた西宮の地名も懐かしい。
 20年前、角川のお家争いに巻き込まれ、一時期は出版を断念しようとしたこともあるが、こうして読み返すと、しんどいながらも版元を見つけて上梓していて本当によかったと思う。
https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A9%E6%B6%AF%E3%81%AE%E5%AD%90%E3%82%89-%E8%AB%AB%E5%B1%B1-%E9%99%BD%E5%A4%AA%E9%83%8E/dp/4886294561/ref=sr_1_3?s=books&ie=UTF8&qid=1549808061&sr=1-3&keywords=%E5%A4%A9%E6%B6%AF%E3%81%AE%E5%AD%90%E3%82%89#immersive-view_1549886079738
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クララに憧れを持つブラームスの一夜の恋人役アガーテとして藤本裕貴さんが繊細に演じてくれますが、私は伊佐山が藤本さんの為に創った架空の女性かと思っていましたら、実在したようです、アガーテ。

作曲家ブラームスはクララへの憧れから生涯結婚しなかったというイメージありましたが、クララ以外にも恋人や憧れの女性はいたようです。

「まず、25歳の時に友人の家で知り合ったアガーテ・フォン・ジーボルトという女性。
ブラームスは結婚を決意して指輪も贈りましたが、結婚生活が音楽活動の制約になることを恐れて婚約を破棄。なお、この女性は、幕末の外国人医師として有名なシーボルトの家系に繋がっているようです。」との説みつけました。
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プロフィール
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学生の頃から、ホールや福祉施設、商業施設などに呼ばれる形で歌ってきましたが、やはり自分たちの企画で自分たちの音楽をやりたいという思いが強くなり、劇作家・作詞家の伊佐山紫文氏を座付作家として私(浅川)が座長となり、「夙川座」を立ち上げました。

私たちの音楽の特徴は、クラシックの名曲を私たちオリジナルの日本語歌詞で歌うという点にあります。

イタリア語やドイツ語、フランス語などの原語の詩の美しさを楽しみ、原語だからこそ味わえる発声の素晴らしさを聴くことも良いのですが、その一方で、歌で最も大切なのは、歌詞が理解できる、共感できる、心に届くということもあります。

クラシック歌曲の美しい旋律に今のわたしたち、日本人に合った歌詞をつけて歌う、聴くことも素敵ではないかと思います。

オリジナル歌詞の歌は50曲を超え、自主制作のCDも十数枚になりました。

2014年暮れには、梅田グランフロント大阪にある「URGE」さんで、なかまとオリジナル歌詞による夢幻オペラ「幻 二人の光源氏」を公演いたしました。

これらの活動から、冗談のように「夙川座」立ち上げへと向かいました。

夙川は私(浅川)が関西に来て以来、10年住み続けている愛着のある土地だからです。
地元の方々に愛され、また、夙川から日本全国に向けて、オリジナル歌詞によるクラシック歌謡の楽しい世界を広げていきたいという思いを込めています。

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