2019年02月16日
伊佐山紫文293

まだ正式決定ではないけれど、夙川座六月公演『クララ・シューマン 天才のヨメはん』にとんでもない応援団がつきそうだ。
チラシはすでに5千枚作ったけれど、これにこの団体の名前を入れてまた数千枚を刷り直そうかと言うくらい凄いことで、本当にありがたいとしか言い様がない。
実はこの団体のトップとは30年来の付き合いで、最近は疎遠になっていたけれど、なんとか再会できないものかと、今年のテーマがクララ・シューマンになってから、ずっと連絡を取ろうとしてきた。
昨日、やっと、飛び込みに近いやり方で、浅川座長(社長)と二人で事務所を訪れ、半ば強引に話をさせてもらった。
最初は伊佐山との昔話ばかりで、ついに業を煮やした浅川座長が本題を切り出し、実務に当たる現場の長を二人紹介してもらった。
ここで更に意気投合、現場の全面的な協力を得られることになった。
といっても、現実には、これからは私と浅川座長の本当の人間力が試される局面である。
やるしかあるまい。
この団体のトップとは、30年前、同じ「環境問題と女性問題」というテーマを、私はジャーナリズムで、彼女はアカデミズムで追求していた。
当時、例えばゴミ問題と言えば、家庭内で主婦がゴミを分別すればすむとか、常に女性の問題として矮小化される傾向にあった。
そうじゃないんだと、「環境問題」も「女性問題」も、ともに社会全体で解決すべき二つの問題なのだ、と。
当たり前じゃん、と今の人は思うかもしれないが、それは冷戦構造の崩壊と、環境ブームやフェミニズムの隆興を経たからで、当時、男女機会均等法は出来たばかり、セクハラという言葉もなく、ゴミ処理場はダイオキシン製造工場と化していた。
環境問題の活動家は「ウチのばあちゃんはものを大切にしていた。なのに最近の若い女は……」などと平気で言うし、フェミニストは「環境運動は男女の役割分担を固定化している」などと批判していた。
エコロジカル・フェミニズムというのもあるにはあったが、当時、新進気鋭のマルクス主義フェミニストだった上野千鶴子に粉砕された。
エコロジカル・フェミニズムを主唱する青木やよいさんを上野千鶴子がつるし上げ徹底追及したシンポジウムの現場に私もいて、本当にこれでいいのか、と思った。
このような「環境問題」と「女性問題」の間のとてつもなく深い溝を、きちんと現場で埋めようとしていたのは、当時、関西では(フェミニズムもエコロジーも、関西が本場だったから、おそらく日本でも)私と彼女だけだった。
お互いに年齢を重ねるうちに問題意識も変わり、彼女は出世街道をまっしぐらに突き進んだし、私は次第に世を捨て始めていて、お互いに全く行き来がなくなっていた。
それがおそらく最善の形で付き合いが復活したわけで、なんとか良い形に持って行ければと思っている。
2019年02月16日
伊佐山紫文
十年ぶりかで姫路に行ってきた。
新しくなった姫路城は外観も美しく、内部はもちろん当時そのままで、息子も、
「(大正時代に作られた)大阪城とは違う」
と感嘆していた。
黒田官兵衛ゆかりの城壁というのもあり、
「イサヤマ家はもともと黒田家の御殿医やったんやで」
「ゴテンイって何?」
「殿様の脈を診ることを許された医者」
「そうなんだ」
私が幼い頃から聞かされたイサヤマ物語をここでご開帳しても良いのだけれど、やめとくよ。
それにしても姫路の街は綺麗になった。
20年以上前に来たとき、城の前の汚い古本屋で買ったカントの三批判(河出の二巻本)、数年かけて読んで、計り知れないものを得たのも遠い思い出だ。
自分へのお土産に買った銘菓「千年杉」を、息子は、遊びに行く友人宅に、人数分切り分けて持って行くという。
子供にこの味が分かるのかとも思うが、感動を分け合おうという気持ちは良いと思う。
それにしても、お城の裏に住む猫たちは痩せこけて生死の境にいるような感じなのに、表にいる猫たちのブタ猫ぶり!
ぽかぽかと芝生に横たわって、外国人観光客のくれるエサを食んでいる。
日陰で目を輝かせて剽悍に怪しくうろつき回る城裏の猫と、日向でまったりくつろぐブタ猫たち。
外国人観光客は城の裏にまでは足を運ばないからね。
インバウンドもしっかり利用しないと。
姫路おでんも、姫路チャンポンもおいしかった。
なかなかの旅でした。
新しくなった姫路城は外観も美しく、内部はもちろん当時そのままで、息子も、
「(大正時代に作られた)大阪城とは違う」
と感嘆していた。
黒田官兵衛ゆかりの城壁というのもあり、
「イサヤマ家はもともと黒田家の御殿医やったんやで」
「ゴテンイって何?」
「殿様の脈を診ることを許された医者」
「そうなんだ」
私が幼い頃から聞かされたイサヤマ物語をここでご開帳しても良いのだけれど、やめとくよ。
それにしても姫路の街は綺麗になった。
20年以上前に来たとき、城の前の汚い古本屋で買ったカントの三批判(河出の二巻本)、数年かけて読んで、計り知れないものを得たのも遠い思い出だ。
自分へのお土産に買った銘菓「千年杉」を、息子は、遊びに行く友人宅に、人数分切り分けて持って行くという。
子供にこの味が分かるのかとも思うが、感動を分け合おうという気持ちは良いと思う。
それにしても、お城の裏に住む猫たちは痩せこけて生死の境にいるような感じなのに、表にいる猫たちのブタ猫ぶり!
ぽかぽかと芝生に横たわって、外国人観光客のくれるエサを食んでいる。
日陰で目を輝かせて剽悍に怪しくうろつき回る城裏の猫と、日向でまったりくつろぐブタ猫たち。
外国人観光客は城の裏にまでは足を運ばないからね。
インバウンドもしっかり利用しないと。
姫路おでんも、姫路チャンポンもおいしかった。
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